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カスタマーサクセスのメリット・デメリット

2022.7.9

カスタマーサクセスとは?考え方や活動内容

カスタマーサクセスは、顧客の成功体験の最大化と、それによって受け取る報酬(売上・利益)の増加を目的とした営業活動です。クラウドサービス時代に生まれた言葉であり、新しい顧客とベンダー(提供側)のしくみと言えます。

主にサブスクリプション型のビジネスにおいて、重要であると言われており、自社の商品・サービスを利用してもらうことで、顧客の利益向上や課題解決できるよう伴走する役割を担います。顧客の成功を通じて自社の利益も最大化し、「Win-Winの関係」となることを目指す、というのがカスタマーサクセスの考え方です。

問題が発生した時にサポートを行うのではなく、顧客が成功するためのサポート(サービスの研修やトレーニング等)を能動的に行うことで「成功体験」を感じてもらうことができれば、解約率は低下し、継続利用してもらえます。顧客が自社サービスを利用する際の課題点を見つけ、「どのようにサービスを利用してもらえば、課題解決につながるのか」を考え、積極的に実行していくことがカスタマーサクセスという活動です。

定期的な関係構築、VOC収集による顧客要望や市況の早期キャッチアップ、プロダクト自体の定期的なアップデートが重要となります。カスタマーサクセスの役割や業務内容に関してはこちらの記事に詳しくまとめておりますので、合わせて読んでいただければ幸いです

カスタマサクセスマネージャーとは?役割と業務内容を具体的に解説!

カスタマーサクセスのメリット

解約率(チャーンレート)の低減

チャーンレートとは、一定期間のうちに解約や取引を停止した割合を指し、一般的には解約率として知られています。LTVにおける継続購買期間を高めるために用いられる指標であり、解約率を抑えることで、商品やサービスを長く使ってもらえるようになります。カスタマーサクセスの活動において重要なことは「顧客ロイヤルティを向上させる」ことが、解約率の低下につながるのです。

具体的には、

  • 顧客の事業にあわせ、顧客の業務にマッチした機能をレクチャー
  • 客先の社員全員がサービスの使い方をマスターできるようにセミナーを行う

など、「顧客の成功」のために積極的に働きかけを行うことで、顧客である企業が効果を実感できれば、サービスは継続利用する価値のあるものだと判断されやすくなります。

サブスクリプション型サービスの最大のリスクは、CAC回収の前に顧客がチャーン(解約)してしまい、継続的な売り上げが見込めなくなることなので、「顧客の成功」は何かを考え、顧客のニーズにあった活動を行いましょう

顧客生涯価値(LTV)の向上

LTVとは、顧客の生涯を通して企業にもたらす利益のことで、Life Time Value(ライフタイムバリュー)の略称です。カスタマーサクセスは日々顧客と対峙し、ニーズや課題などの情報を把握しているため、追加の提案がしやすい状態です。その結果、解約率を低減させるだけでなく、アップセルやクロスセルにも繋がり、LTVを向上させることができます。

プロダクトやサービスの改善

定期的にアプローチすることで、サービスや製品に対しての不満や改善点、業界の市況などのVOC収集が可能となるため、常に最先端の情報を吸い上げることが可能になります。カスタマーサクセスは購入後の顧客に最も近しいポジションのため、商品やサービスの改善に繋がる情報を集積し、社内にフィードバックすることが大切です。

顧客が何に困っているのか、何をどうしたいのか、という顧客のニーズやフィードバックを拾いやすくなります。そうした情報を獲得できれば、商品・サービスに反映でき、既存顧客の満足度を向上させるだけでなく、より市場に受け入れられるようになり、新規顧客の獲得にもつながっていきます。カスタマーサクセスは企業から顧客への一方通行のアプローチではなく、顧客側からもフィードバックを受けられるといった、サービス開発の観点や、既存顧客の満足度の向上、その先の新たな顧客の獲得にも繋がります。

カスタマーサクセスのデメリット

カスタマーサクセス部署・部門の立ち上げに時間が掛かる

1点目が「カスタマーサクセス部署・部門を立ち上げるには時間がかかる」という点で経験者がいない場合は特に時間を要する場合が多いでしょう。また、事例が少ないため、自社のサービスや事業フェーズ、組織規模に適したチームを構築するのは非常に難しいです。サービス内容が複雑な場合、カスタマーサクセス部隊からの問い合わせや質問に対応する部門も重要になります。

またこれらの部門・部署を準備するだけでなく、ヘルススコアを確認するため、CRMや顧客要望をフィードバックできる仕組みなども考える必要があります。そのため、カスタマーサクセス組織の立上げには一定の時間が掛かります。

コストを掛けても成果が出ない可能性がある

2点目が「コストをかけても瞬間的な成果が出ない可能性がある」という点です。特に、成果=売上と定義した場合は長期的な目線を持つ必要があり、短期計測したい場合は別の指標が有効です。また、多くの時間やコストをかけても、成果が上げられない可能性があります。

カスタマーサクセスで最も重要な「カスタマーの成功」の定義付けが間違えていたり、
それを叶える為の人材の育成、アプローチ方法が間違えていると、顧客満足を得られない為、どれだけ人的リソースやコストをかけていてもチャーンレートの低減やLTVの向上には繋がりません。カスタマーサクセスでは、「顧客が求めているもの」は何か、「顧客が求めていないものは」何かをしっかりとリサーチしたうえで、「顧客にとって何が本当の成功なのか」を理解することが重要です。

まとめ

カスタマーサクセスは、顧客満足度の向上とカスタマーエクスペリエンスを目指すため、LTVの向上やチャーンレートの低減を見込むことができます。顧客の満足度や成功体験にフォーカスしたカスタマーサクセスは、顧客に選ばれ続けるようになるための重要な取り組みといえます。また、カスタマーサクセスによってもたらされるメリットは以下の通りです。

  • 顧客生涯価値(LTV)の向上
  • 解約率(チャーンレート)の低減
  • プロダクトやサービスの改善

一方で、立ち上げに工数がかかることや「カスタマーサクセスの成功」の定義付けを間違えると成果が得られない可能性があるというデメリットも存在します。その為、カスタマーサクセスの導入は難易度が高く、経験者がいないと組織の立ち上げ自体が困難になります。アイセールスではカスタマーサクセスの支援や仕組みの構築のご支援ができます。カスタマーサクセスの立ち上げや改善を検討される際は是非お声がけください。

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